勤務状況に問題のある社員から、口頭で退職の申し出を受けた顧問先企業様からのご相談です。会社が承認手続きを終えて退職届の提出を指示したところ、社員が翻意して提出を拒否し、退職の撤回を求めてきました。書面がない状態での口頭による退職申し出の有効性と今後の対応について弁護士に相談されました。
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2026.07.31

相談内容
勤務状況に問題のある社員から、口頭で退職の申し出を受けた顧問先企業様からのご相談です。会社が承認手続きを終えて退職届の提出を指示したところ、社員が翻意して提出を拒否し、退職の撤回を求めてきました。書面がない状態での口頭による退職申し出の有効性と今後の対応について弁護士に相談されました。

解決結果
口頭合意の有効性を主張しつつ退職勧奨への切り替えで解決
弁護士は口頭での退職合意も原則有効としつつ、書面がないため裁判で確定的意思が否定されるリスクを指摘しました。そのため、当初の退職合意を主張しつつも、拒絶が続く場合は勤務不良を理由に解決金を提示する退職勧奨へ切り替える方針を提案し、合意書締結による確実な退職手続きへ導きました。
口頭でも意思の合致があれば退職合意は成立します。社内決裁が完了し、退職届の提出を指示した時点で承諾が到達しており、原則として撤回はできないと判断しました。
裁判所は確定的意思の有無を慎重に判断するため、書面がないと「退職を決めたわけではなかった」と覆されるリスクがあります。顧問先企業様に有利な材料と不利な材料を整理し、リスクを可視化しました。
社員が拒む場合の現実解として、勤務不良を理由とする処分可能性を丁寧に説明し、解決金を伴う退職勧奨に切り替えて合意書を結ぶことで、将来の紛争リスクを予防しました。
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弁護士コメント
社員からの口頭による退職の申し出は法的に有効ですが、書面(退職届)が未提出の段階で撤回を求められると、会社側は非常に難しい判断を迫られます。本件のように、就業規則の内容を踏まえたうえで口頭合意の成立を主張しつつも、紛争の長期化を避けるために柔軟に解決金付きの退職勧奨へ切り替えるといった二段構えの労務戦略をとることが、企業の経営基盤を守り早期にトラブルを解決するために重要です。