顧問先の介護・福祉事業者様からのご相談です。新たな事業所を開設する目的で土地の売買契約および造成契約を締結し、代金を支払いました。しかし、その後の調査により、建築物の構造規制等の理由から、当該土地に事業所用の建築許可が下りないことが判明しました。目的としていた事業所の開設ができなくなったため、売買契約を解除し、支払い済みの代金を取り戻すための対応についてご相談いただきました。
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2026.07.24

相談内容
顧問先の介護・福祉事業者様からのご相談です。新たな事業所を開設する目的で土地の売買契約および造成契約を締結し、代金を支払いました。しかし、その後の調査により、建築物の構造規制等の理由から、当該土地に事業所用の建築許可が下りないことが判明しました。目的としていた事業所の開設ができなくなったため、売買契約を解除し、支払い済みの代金を取り戻すための対応についてご相談いただきました。

解決結果
契約目的の達成不能に基づく合意解除の成立と代金返還の実現
事業所の建築許可が下りなかったという事実関係を整理し、本件売買契約および造成契約の合意解除に向けた交渉方針を助言いたしました。その上で、合意解除の条件および、既払金(売買代金および土地造成費用等)の返還義務や支払期日を明確に定めた合意書の作成をサポートしました。結果として、売主側との間で円満に合意解除が成立し、無事に多額の支払い済み代金の返還合意を取り付けることができました。
事業所の開設という契約の根幹となる目的が達成できなくなった状況を整理しました。法的な争いに発展させて時間を浪費するのではなく、互いの事情を考慮した上での合意解除を目指し、迅速かつ円滑な交渉に向けた方針を策定しました。
合意解除においては、返還される金銭の範囲が争点になることが少なくありません。本件では、土地の売買代金だけでなく、付随して生じていた土地造成費用も含めた合計金額の返還義務を売主に認めさせ、振込先や明確な期限を明記した合意書を専門家の視点で作成し、将来のトラブルを未然に防ぎました。
多額の資金が拘束されたままでは、依頼者の今後の事業計画に多大な影響を及ぼすおそれがありました。早期に合意書の締結と返還の約束を取り付けたことで、資金を滞りなく回収し、次の事業展開へ速やかに移行することが可能となりました。
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弁護士コメント
事業用の不動産取引においては、想定していた建築物が法規制や行政の指導により建築できないというトラブルが散見されます。万が一こうした事態に直面した場合は、長引く紛争を避けて早期に合意解除の道を探ることが、企業の資金繰りや事業計画へのダメージを最小限に抑える鍵となります。また、契約解除に伴う清算(返還金)については口約束で終わらせず、今回のように弁護士の助言のもとで適切な条項を盛り込んだ合意書を作成することが、確実な資金回収のために極めて重要です。